樹崎聖 インフォメーション


「10年メシが食える漫画家入門」を読んでくださった皆様へ

お買い上げありがとうございます。
おかげさまでアシスタントの二人共々明日もご飯が食べられそうです(笑)
お忙しい中、帯に過ぎたコメントを下さった・・・限りなく神に近い大巨匠・永井豪大先生。
ラブコメの第一人者であり、おそらく日本の歴史上最も偉大な愛とセックスの伝道者・克亜樹先輩。
プロが憧れるカリスマ絵師・鶴田謙二先生。
ゴスロリという言葉は、この人の漫画みたいなファッションを表すために生まれたといわれる、
伝説の我が同士・三原ミツカズ先生。本当にありがとうございました。

もちろん皆さん名前貸しなんかじゃなく、初稿の読みにくい原稿を読んでくださった上での
マジコメントであり、それゆえ心の底からの感謝を捧げるものです。

補足説明1 121・122ページ 【空気遠近法の応用

rere画像2.jpg

タイルの描き方の空気遠近法ですが、
これはあくまでタイル自体のマス目のラインを、遠くほど細く描いた上で、遠近関係なしのホワイト点を交差点に置いて下さい。

マス目自体が全て同じ太さのラインでは遠くほど黒っぽくなって、空間は感じられなくなってしまいます。


補足説明2 109ページ 【視界から考えるパース2

【視界図の考え方の補足~上下左右の視野の違い~】(これについては改訂版にも書いていません)
視界図という考え方の視界の範囲について疑問を感じる人もいるようなので、本には納めきらなかった視界についての詳しい話を説明させていただきます。

真っ直ぐ正面を見ている時
人間の視界はテレビ画面でもおなじみのとおり上下と左右の視界が違っています。
かつては左右比率(アスペクト比)4:3というのがテレビ画面の基準だったのですが、現在ではサイズ16:9となっています。shikai.jpg
これは、16:9というのが人間の視覚範囲に近いという研究結果によるものだそうです。
つまり人間目線により近い絵作りをしたければ、この16:9に近いコマを多用すればいいという事になります。

余談になりますが修羅の門、修羅の刻でおなじみ川原 正敏先生の漫画が、決して描き込んでいるわけでもないのに臨場感に溢れているのは、ここに秘密があるのかもしれません。



以下は日本人の視野の平均値です。

キャプチャ.GIF

交通事故サポートセンター資料より(ゴールドマン型視野計による)
http://www016.upp.so-net.ne.jp/solicitor-toshi/jiko-11-04-4shiya.htm

・・・とはいえ、視野には個人差もあり、上下左右バラバラでは視界の範囲は作れませんし、中心から離れるほど視界は実際にはボケます。

で、それらの事から何が言えるかというと、正面を見ているときの視界、視野で視界図を考えるのは個人差もあるため無理があるって事です。しかし、どんな角度でも絶対見えない範囲というのは限定できます。自分より後ろです。この設定で考えれば、自分が寝転んで横をむいた状態で何かを見、絵を描く場合でも通用し、汎用範囲が広くなります。

そんなわけで、自分より後ろを絶対に見えない範囲=描いてはならない範囲・・・と限定してパースの基準としたのが、10年メシにおける視界図の考え方なんであります。

この視界図という考え方はオリジナルアイデアであるため、漫画に応用するには十分でも、まだまだ穴があるかもしれませんし発展の余地もあるでしょう。疑問があればどしどし質問してください。
ご質問等はこちらからどうぞ!
それは違う、もっと良くなるとご教授していただければさらに嬉しいです。皆さんと共にこのパース理論を育てて行ければ幸いです。

改丁版 修正・書き足し箇所

第二章 【9 構造から考える服のしわ】
158ページ
重版修正p158.jpg下の骨格図が初版では手抜きであったので正確に描き直ししました。 特にふくらはぎの凹凸ですがこれは自分の足を基準に考えていたら 実はみんなそうなわけではないとわかり描き直しました。 ふくらはぎは角度によっては外側のほうが上に見える場合もあります。
第二章 【12 究極のデッサン】
176ページ
重版修正p176.jpgハイライトの説明の絵なのに その説明文が抜け落ちていました。 申し訳ない。


159ページ
重版修正p159.jpg骨の部分が内容さえ伝わればよいかと思って描いていたため これも適当すぎましたのでなるべく正確にしてみました。 内容的には元のバージョンの方がわかりやすいかも。



第二章 【14 動くものを描く】
重版修正p194.jpg描き足しです。

re画像.jpg

目次


第一章 悪魔の脚本術

  1. 読者目線の創作
  2. かくあるべき主人公像
  3. アレを上手に描く方法
  4. ファンタジーの罠
  5. 読者を笑いの渦に落とし込め!ギャグの描き方
  6. 読まずにおれぬ魅惑のタイトル
  7. 雑誌における傾向と対策
  8. 編集者を虜にする持ち込み(持ち込み、打ち合わせでの注意点)
  9. おまけ漫画術1 ワクワクさせるコマ割り
  10. おまけ漫画術2 トビラは目一杯
  11. おまけ漫画術3 美しい線のコツ
  12. 賢者の創作
  13. 漫画道は修羅の道

第二章 魔法のデッサン

  1. 魔法のデッサン
  2. 楕円こそ魔法の杖
  3. 視界から考えるパース
  4. 視界から考えるパース2
  5. 正方形を使え!
  6. 人間は見たいものしか見ない!楕円は歪む!?
  7. 12点法で円を描く
  8. 円の応用・謎解き編
  9. 構造から考える服のしわ
  10. 見て気持ち悪いデフォルメとは?
  11. 瞳は球体を意識すべし!! リアルな目の描き方
  12. 究極のデッサン
  13. 完璧なパースはない!?
  14. 動くものを描く
  15. なんにでもパースはつく!
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